シンプルでわかりやすい英語を、実際に仕事で使っていくときには、何に気を付ければよいのでしょうか。
それは、会社やチームの全メンバーが、One Teamとして、共通の方針・理解をもとに英語を使っていくことです。
シンプルでわかりやすい英語になっていれば、仕事をする相手から見たときに、多少英語がたどたどしかったり、ネイティブの言い方でなかったりということは、大きな問題ではありません。それよりも問題になるのは、たとえば日本語Aを、XさんはBと言う英語で表現し、YさんはCという英語で表現したことで、業務にトラブルが発生すること、質問に対して明確な回答がないこと、非常に失礼な対応をすることなどです。各メンバーはその場で最善を尽くしていたとしても、海外の仕事の相手にとっては困る状況となり、結果として信用がなくなってしまいます。
英語には decent という言葉 (日本語の「ちゃんとした」のニュアンスに近い) がありますが、ここでのキーワードは仕事をする相手から見て、decentな仕事の仕方になっているかかどうか、ということです。客観的に会社の英語の仕事を見たときに、decentではないことがおきないように、環境や仕組みを整えることが大事です。その中でも、同じ考え方や文化ではない相手とも、共通の言葉で安心して仕事ができるように、会社やチームの財産として用語集を作成し、チームメンバー皆がそれをもとに仕事をしていくことはとても重要です。
また、チームとして英語で仕事をするためには、次のような準備をすることをお勧めします。英語を使う仕事における問題は、あらかじめ予測でき、準備をすることで、多くのトラブルは事前に防ぐことができるからです。
① 短期・長期の予測計画とビジョンを作成し、英語を使う仕事を整理。この時、全メンバーの英語使用レベルを想定することも大切。
② ①に基づいて、必要に応じて会社の仕組みや組織を変更。
③ チーム全体の英語自立力をあげる
・ ビジョンをベースにした英語の仕事の仕方を、英語使用レベルに応じて、チーム全員に浸透させる
・ わかりやすい英語で情報発信
・ 必要な研修の実施と、研修を受けた社員が英語を使って仕事がしやすい英語環境作り
・ 会社で英語を使っていくための基盤の準備 (用語集の作成は絶対必要。機械翻訳ツールの使用)